先回りしないこと

偉そうに意見できる立場ではないけれど、
周りの人たちの恋愛事情を見ていると、ついつい口を挟みたくなる。
みんなだいたい同級生(31歳)か、ひとつふたつ下の人ばかり。
ぼくが彼らにいつもいうのはタダひとつ。
「先回りして考えてはダメ」ということ。
30代にもなれば一通りの恋愛は経験してきているから、
新しい恋愛をはじめようとするとき、過去にうまくいかなった経験が
マイナスに作用する。先回りすればするほど、先が見えてしまい、
最初の一歩を踏み出すのが難しくなる。
「やってはいけない」ことばかりが頭にちらつき、行動することより
じっとしているほうを選ぶようになる。
自分かわいさのあまり、傷つくのがこわいのだと思う。
30代になったら恋愛は頭で考えてはいけない。
ブルース・リーも言っている。
「考えるんじゃない。感じるんだ」と(ちょっと違うかな)。
ともあれ、今の情報化社会では恋愛以外についてもこのことが
いえるかもしれない。
「悪事千里を走る」といって、悪い情報ほど速く伝わる。
なぜなら実害が出てくるからだ。
先回りして最初から悪いことをイメージするから、
何事も「やる」ことよりも「やらない」ことを選ぶようになる。
これは「歯を磨かないと虫歯になるよ」とか
「勉強しないとあとで苦労するよ」と言われて育ったからだと思う。
子どもに何かをやらせるとき、「何か悪いこと」をイメージさせる
ことで、親の指示に従わせるということをやっている。
これは日本人に多いのだそうだ。
欧米人は「歯を磨けば生涯自分の歯でおいしいものが食べられる」と
プラスイメージを子どもに植え付ける。
何かを成就させたいと思ったら、先回りしてはいけない。
自分でも肝に銘じていることです。