隠すのが本当の失敗

プロ野球西武ライオンズの裏金問題、原発の事故隠し、
老舗お菓子メーカーの不祥事……。
これらを見ていてつくづく思うのが、
隠すことでさらに被害が大きくなるということ。
ビジネス上でトラブルが発生し、それが取り返しのつかないことで
あったならば、
1.できるだけ早く処置し、被害拡大を防ぐ
2.事実確認をして、事実を公表したのちに謝罪する
3.再発防止策を発表する
これが企業の全うすべき責任だ。
1〜3をできるだけ迅速に行う。
これができれば評価を落とさないばかりか、
逆に評価を上げることもできる。
しかし、これができなければさらに評価はガタオチになる。
誰しも失敗はするし、間違いもするのだから、言い訳をしたり、
隠そうとするべきではない。
ついつい「このまま黙って時が過ぎるのを待とう」と
思ってしまいがちだが、そこに落とし穴がある。
隠すのが本当の失敗なのだ。
サザエさんに出てくるカツオは、波平の盆栽を割ったことで
いつも叱られるが、波平は盆栽を割ったこと自体ではなく、
その事実を隠そうとしたり、他人のせいにしようとした
ことについて怒るのである。
また、アメリカ初代大統領のワシントンは桜の木を切ったこと
は悪いと認識し、正直に白状することで逆に父親から褒められた。
(ここではワシントンの逸話の真偽が重要なのではない)
カツオより、ワシントンのほうが賢かった。
「正直者はバカをみる」的な世の中だからこそ、
余計に誠実さが求められているのではないだろうか。