アメリカ旅行① 厳しいセキュリティ

2007年1月4〜11日にかけて、アメリカ旅行に
行きましたので、その報告を兼ねて旅行記を4日〜11日
までのブログに、8回に渡って書いてみたいと思います。

正月気分もさめやらぬ4日午前、私たち夫婦は
新婚旅行に出かけた。
荷物を入れるトランクは最大級のモノを二つレンタルした。
行きはどちらも半分ぐらいしか詰まっていなかったのだが、
帰りにあんなことになろうとはこのときは知る由もなかった。
まず中央線を使って吉祥寺駅へ。そこからリムジンバスで
成田空港へ。所要時間は2時間20分。けっこうかかる。
バスに乗ると、太陽が差し込んで首筋が熱い。
席の後ろ側のカーテンを閉めようとすると、ふたつ後ろの席に
陣取っていたおばさんが、
「ちょっとぉ、閉めないでよ。景色が何にも見えないじゃないのぉ」
と注意された。
もうちょっと言い方があるんじゃないの? と、軽くイラっときた。
幸先悪いスタートである。
飛行機は15時に離陸する。
太平洋の上を飛び、まず日本時間5日の午前5時
(現地時間4日の13時)に着く。
14時間をかけてヒューストンの空港につくわけだが、
飛行機で到着する地名としては最悪である。
「ヒュー」「ストン」なのだから。
そんなばかなことを考えるうちに、飛行機は離陸した。
行きは地球の自転とは反対方向に飛び、帰りは自転と同じ方向に
飛ぶのである。
アメリカ大陸に差し掛かかってしばらくすると、
雲の向こうから朝日が見える。
朝日を迎え撃つ形で飛んでいるから見る見るうちに明るくなってくる。
そのときの朝焼けというか、雲の向こうから見える太陽の
うつくしいことといったらなかった。
空の青とのコントラストが、ガラス細工の製造過程で、
ガラスが熱されたときのような色合いで目に映ってくる。
眠ろうとすると、食事が運ばれてくるので、
結局機内では一睡もできなかった。
ヒューストンに着くと、入国審査で指紋と顔写真を撮られる。
指紋は両手である。
そういえば、手荷物で持ち込めるものにもかなり厳しい制限があって、
刃物はもちろん、液体もダメということで、コンタクトレンズ
している私は、14時間つけっぱなしだった。
そして、今度はディズニーワールドのあるフロリダの空港に
乗るために、国内線に乗り換えるのである。
このヒューストンでの乗り換えには閉口した。
セキュリティチェックが厳しいのだ。
金目のものはすべてはずさなければならないので、ベルトをはずす。
靴も脱いで機械を通さないといけない。
想像してみてください。
いい大人がベルトをはずしてズボンをおさえ、
靴を脱いでうろうろする姿を。
けっこうマヌケです。
旅行中、どこに行くにも人が集まるところには必ずこのセキュリティ
チェックが待っていた。
9・11以降、彼らはずっとこうなのかと思うと、
アメリカ人に同情さえ覚えてしまう。
こういうシステムで全部防ぎきれるわけはないが、
やらないよりはやったほうがましという程度のものであろう。
アメリカのテロに対する危機感は少しも揺らいではいないようだった。