映画『ニューオリンズ・トライアル』

ニューオリンズ・トライアル movie

アメリカの銃社会、訴訟社会、陪審員制度というテーマを
盛り込んでいながら、バランスよくまとまった佳作。
ジーン・ハックマンと、ダスティン・ホフマンの共演ですが、
ハックマンがめちゃくちゃ渋くてカッコいい。
いまの渋い感じが一番いいんじゃないですかね。
ダスティン・ホフマンも優しい感じで今回の役にはぴったりです。
民事訴訟で争われる法廷に、被告側と原告側に
陪審員コンサルタント」なる人たちが登場します。
陪審員たちの素性を調べ、どのように弁論を構築すれば
彼らを取り込めるかという戦略を練るわけです。
アメリカにそういうビジネスが本当にあるのかどうか
わかりませんが、ありそうな気はしますよね。
なにしろ、たばこメーカーやファーストフードメーカーが
訴えられて巨額のお金を払わされる国ですからね。
日本でも陪審員制度がスタートしますが、
ますますアメリカ化していくのかと心配です。
そういうことを考えてしまうほど、よくできた映画です。
ハックマンとホフマンの直接対決は見ものでした。
その場所がトイレというのも、ビジネスライクではない
素の個人を出させるという意味の演出になっている。
サスペンス好きの人はきっと楽しめるでしょう。