先日、『恋人はゴースト』という映画のことを書いた。
この映画の中で興味深いシーンがあった。
主人公の男性が階下の美女に部屋に押し入られ、
積極的にアプローチされてしまう場面だ。
美女は「バスはどこ?」といい、部屋の奥に消える。
しばらくすると「こっちにきて〜」と声がする。
行くとバスタオル一枚まいた彼女が登場する。
彼女は「おっとぉ」と言ってバスタオルをはらり……。
期待されている男性諸氏には申し訳ないのですが、
興味深いのは美女自身ではなく、この「おっとぉ」なのです。
たまたま吹き替えで見ていたので、字幕に切り替えてみた。
すると、英語では「オッオー」と言っていたのです!
洋画を見ていると、この「オッオー」はよく登場する。
英語では「Oh,oh!」とか表記する。
単なる「おおッ!」という感嘆を表したり、「なんてことだ!」という
意味にも使ったりする。
ものの本には、
「あーあ、またやるのか」
「だからどうしたの?」
「この次どうなるかなんてわからないよ」
などなど、あらゆることが全て含まれている哲学であり、
ひとつの世界観であると書かれてある。
嬉しい感嘆のときもあれば、やるせない「あーあ」でもあるのだ。
考えてみれば、日本語にはこのように多くの意味を持つ
言葉はないように思う。
ところで件の美女からすると、わざとバスタオルをハラリとやったので、
「あら、まあ」とか「あらあら」というぐらいのニュアンスだが、
それだけでもないような気がするから深い。
「おっとぉ」は名訳だと思う。うまい。
アメリカに行くことがあったら使ってみたい言葉の一つですね。
なんか落ちがしっくりこないな。
オッオー!