ネットの行き着く先は……

Web 2.0」がわからなくても、新しく買ってきたパソコンを
ネットにつなげることぐらいはできるパソコンユーザーとしては
今後のネットの行方が非常に気になる。
あるウェブサイトを運営する会社の社長さんと会って
思ったのだけど、情報の取り方はますます人間によるところが
大きくなると感じた。
どういうことかというと、こういうことです。
現在、インターネットで加速度的に情報量が増えています。
こうした状況で必要とする情報を得るのはますます困難に
なっていくでしょう。
たとえば、「ぬけさく先生」という単語で検索するとき、
画像が必要なのか、これがどういう人のことなのか、
この人に関係する商品が欲しいのかは、これだけでは
わかりません。
そういうとき、「ぬけさく先生 画像」とやったり、
グーグルでイメージ検索したりします。
基本的にどこかに検索する単語が入っていない限りヒットしないので、
「ぬけさく先生」に関する知りたい情報があっても機械的な検索では
ヒットしない場合があり、通り過ごしてしまいます。
私はよく「●●●とは」と入れて検索します。
たとえば、「Web2.0とは」と入れると、「Web2.0」を解説するページが
ヒットします。
人間はその言葉を解説するときに、「〜とは」という言葉を
よく使うからです。
このように、欲しい情報を的確に短時間で得ようとすると
コツが必要なのです。
今後、もっともっと情報量が増えると、検索エンジン自体が
細分化されていきます。
最終的には「検索エンジンを検索するための検索エンジン」が
出てきます。こうなると、検索エンジンの用をなしません。
つまり、何がいいたいかというと、機械的な検索の仕方では
限界があるということです。今はその過渡期です。
この兆候はブログの繁栄に見て取れます。
情報を適切に取ることが困難になったので、すでに
フィルターにかけられた情報が載っているブログから
情報を得るのです。そのほうが効率的なのです。
自分の考えに近い人や感性が似ている人のブログをいくつか
登録しておけば、その人が勝手にろ過された情報を持ってきて
くれるので便利です。
ということは、です。
私たちはインターネットで情報を得やすくなったけれど、
これは最終的にはネットがなかった時代と状況が変わらなくなる
ことを意味します。
つまり、
「情報は取ろうとすればどこにでもあるが、
どのように取るかはその人しだい」
だということです。
翻って考えてみると、すでに情報が凝縮されていることに価値が
置かれることになりますから、人間が生み出す「フィルターにすでに
かけられた情報」しか誰も見なくなります。
だから、私は本が絶対になくならないと思うし、今以上に人々が
手にするようになると思います。
本であろうが、ネットであろうが、質の高い情報があれば
いいことですから、本屋で山積みの本の中から本を探すのと、
ネットでブログやサイトを探すのとどちらがいいかは
その人が効率のよいほうでやればいいことです。
もしかしたら、本屋で探すほうが早いかもしれません。
機械でできない事柄を検索し、拾い上げられるのは
心を持った人間でしかなしえません。
人間のパワーって、ホントにすごいと思うんです。