話を聞いてない男

どうやら家では人の話をあまり聞かないらしい。
ええ、私のことです。
人の話を聞くのが仕事なのになあ。
婚約者から指摘されて、「そんなことないだろ〜」と一瞬思ったが、
よく考えてみると、生返事をしていることがよくある。
特に結婚式関係の話はどうもしっくりいかない。
仕事上の話なら、なんぼでも聞くし、イメージもしやすいから
感想を述べることもできる。
しかし、結婚式はやったことがないから、イメージしにくい。
「ウェルカムボード?」「リングピロー?」
ドラクエにそんな呪文あったかなと思う。
すると、「ふ〜ん、そうなんだ」「へー、で、どうする?」
「どうしよっか?」「それでいいんじゃない」の4段活用となる。
相手が何を言っているかわからないが、とりあえず話を
つないでおきたいときは、この4段活用で事足りる。
試してみてください。
ぼくの場合、それが「やる気のなさ」と相手に映る。
当たり前です。
こういうとき男たちは、主張してもだいたい却下されるのだが、
それでも男たちは主張しなければなりません。
もてる気力を振り絞って意見しなければなりません。
家に帰ると完全に「OFF」の状態になるんですよね〜。
男にはしずかに暖炉の火を一人で眺めていたい時間帯って
いうものが……なんかグチっぽくなってきちゃったな。
「相手に理解してもらいたい気持ち」と「相手を理解したい気持ち」
が交互にやってくる。
ぼくは、「ぼくのことをなかなか理解してくれない彼女」を理解しよう
とするし、彼女は「私のことをなかなか理解してくれない彼」を
理解しようとして、収拾がつかなくなる。
とはいえ、概して順調に事は運んでいます。
冷静になる時間帯も一日の中に必要です。