いつかやりたし入社式 

今年も新入社員が初々しいスーツ姿で町を闊歩する時期になった。
今年もうちの会社には新入社員は入らなかった。
昔、ある取引先の人に「御社は入社式をやらないんですか」と
鼻で笑われたことがあった。
10人に満たない会社で入社式なぞやるわけがない。
私は思った。
「今度入ってきた新入社員には絶対に入社式をする」と。
そのときにはこんな訓示をたれてやろうかと今から画策している。



「これまであなたたちが生きてきた中で、問題といったら
すべて答えが用意されているものでした。
答えが合っているか、間違っているか、白黒はっきりできました。
しかし、これからあなたたちが出くわす問題は、答えが合っているか
どうかわからない、あるいは答えがあるかどうかわからない、
あるいは答えを出す必要がないかもしれないものばかりに遭遇します。
そこで、どのような答えを出すかはあなたしだいです。
自分が成長しているかどうか、誰も点数で評価などしてくれません。
評価してくれるとしたら、深夜の居酒屋で、だけです。
そういう中で、仕事を続けていくには、なぜ自分はこの仕事を
したいのかをいつも考えていることです。
仕事を通じて、どんな人生を送りたいかを、いつも考えていなさい。
そうしなければ、絶対にこの仕事は続きません。
それを考えながら仕事を一生懸命していれば、次にどこへ移っても
決して恥ずかしくない仕事ができます。
いまがんばらない人に、明日があるわけがありません。
これから一緒にがんばっていきましょう」



これが丸7年仕事をしてきた実感です。