タッチ 映画化 

同じ野球を扱った漫画でも『巨人の星』がヒューマンストリー
だととしたら、『タッチ』はラブストーリーだ。
ぼくの中では本当の意味で野球漫画なのは、
水島新司作品ぐらいだと思っている。
『タッチ』が斬新だったのは、主人公が、それまでの努力型
から天才肌のヒーローになったことだ。
朝早く起きてランニングしようとしても、上杉達也
「明日からにしよっと」と言ってさぼってしまう。
非常に人間臭いだけに、身近に感じてしまう。
そういう人間くさい男の子が恋愛ですったもんだ
するわけだけど、超人的でない、普通の男の子だけに
見るほうは感情移入できるのだろう。
ぼくは通しで漫画を読んだことがないので、
細かい内容をあまりよく知らなかったりする。
この作品の何がおもしろいのだろうと考えてみると、
「弟を失った兄が、弟の手前、好きな女のもとへ
一歩踏み出せないイライラ感」なのかなと思う。
幼ななじみということでのテレもうまく表現している。
ビデオになったら見てみる気になるだろうか。