自分でおもしろくしなさい

わが社に大学生が訪ねてきた。
わが社の社長の同窓生だというのだ。
出版業界に興味があるので、話を聞きたいということだった。
こういう熱心さが私の学生時代にもあったらなと思う。
一通り業界の現状や、仕事の具体的な内容について
説明してみたのだが、どれだけ彼女の役に立ったかわからない。
教えてあげるというのはおこがましいが、私が強調して
おきたかったのは、出版業界であれ、どこであれ、
自分で仕事をおもしろくしようとする気持ちが大切だということだ。
私は常にそう思ってこれまでやってきた。
私を含め、豊かな時代に育っている世代の人間は、
与えられることに慣れきってしまっている。
だから、仕事についても「いい仕事が与えられない」といって
悩む人が多いのだ。
大学で勉強するのだって、恋愛をするのだって、待ってたって
誰も何もしてくれない。それなのに、「大学は何もしてくれない」
「いい異性が現れない」と言っていることが多すぎる。
自分でおもしろくするということを
いつまでも忘れないでいたいものです。