「冬のソナタ」見ました

韓国の恋愛映画を見て、なかなかよかったので、
今度は「冬ソナ」こと、「冬のソナタ」を見てみた。
正月気分も覚めやらぬなか、最後は8時間ほどぶっ通しで
見てみたのだ。
感想は、「おもしろかった」の一言だ。
途中、ぐだぐだするところはあるのだが、無駄なシーン、
無駄なセリフがほとんどなく、すべてが恋愛ストーリーに絡んでくる
構成になっているのである。
基本的には三角関係ならぬ、四角関係で恋愛ストーリーが
続くのであるが、性描写はまったくない。
それどころか、キスシーンも全20話中、片手で足りる
ぐらいしかない。
気づいたのは、このドラマが
誤解→衝突→和解→誤解→衝突……
という具合に構成されているということである。
例えば、偶然他の男といるところを婚約者に目撃された
女性主人公のユジンが、その婚約者から誤解される。
そして、衝突し、最後は「ごめんね、おれが悪かったよ」
「いいえ、わたしこそ」ということで和解となるのである。
ここで重要なのは、誤解を生む過程で、登場人物たちが
「余計な弁解をしない」ことによって誤解が増幅されていく
ということである。
また、ユジンが「ウソをつけない性格」であることも
誤解を増幅させる要因となっている。
普通の人間は、ウソをついてでもその場を取り繕おうと
長々と弁解するものなのだが、このドラマの登場人物たちは
黙り込んでしまうのである。
そのため、見ているほうとしては、「私ならこう言う」
「なんでちゃんと言わないんだ?」という思いで、
ヤキモキさせられるのである。
これが見ている人をドラマの中に引き込み、ハマらせる
要因となっているのである。
自己をドラマの中の登場人物たちに投影し、「自分だったら
どうするか」「自分ならどうするか」と考えてしまう。
これを感情移入という。
このドラマは誰でも一度は経験したであろう恋の葛藤を
わかりやすい形で描くことで、多くの人に感情移入しやすい
環境を設定しているのである。
以上のようなことはわかりきったことであろうが、
ただそのようにして見ても、「おもしろい」には間違いない。