久しぶりの友人②

6日の結婚式でKくんと同じく、中学時代までの友人のHくんとも
久しぶりに会った。彼とは中学を卒業して以来だから、
14ぶりほどになろうか。もともと背は高かったのだが、
14年の歳月を経て、横にパワーアップしていた。
彼の職業は不動産業と金融業だ。
金融業は消費者金融なのだが、かなりそれで儲けているらしく、
「確実にみなさんより収入があると思うので」と言いながら
コーヒーをおごってくれた彼の収入はうん千万円らしい。
その彼が昔のエピソードを語ってくれた。
小学校を卒業するときの文集に、将来の夢として
「金融業者になること」と書いたら、先生から「夢がない」
として、書き直しを命じられたというのだ。
そういう先生がいるんですね。
なぜ金融業者だったら夢がないんですか。
じゃあ、医者や弁護士、プロ野球選手って、いかにもってのを
書けばいいんでしょうかね。何を考えているのかまったく
理解に苦しみます。憤りさえ感じます。
小学生時代に「金融」という言葉を知っていたのには驚く。
金融というのは世の中で不可欠だ。消費者金融はあまりよくない
イメージがあるが、世の中に必要だ。
法律の間を縫って、債務者を死に追いやって返済させるような
業者は断じて許せないけれど、まっとうにやっている業者も
きちんといる。彼はその一人だと思う。
「今後は社員も雇って、社員たちにどーんと給料を配ってあげたい。
それで西日本を統一したいね」
立派な夢ではないか。雇用することは社会的にも意義のあることだ。
「お金が大好きで、お金儲けも好きだけど、お金儲けが
最終目的じゃない。会社を大きくしていってみんなでいい思いを
したいというのが目的です」
同級生なのにぼくに向かって敬語で話す彼の話を、
実家に帰ったらまたじっくり聞いてみたいと思った。