追憶のエレベーターアクション

同年代でファミコンの話をすると異常に盛り上がる。
で、このほどNTTコミュニケーションズから、なつかしい昔の
ゲームができる「なつゲー」というサービスが登場した。
パソコンで80年代のファミコンソフトが遊べるのだ。
で、少年時代のぼくがハマッたのが「エレベーターアクション」だった。
なんちゅうことはない、スパイになってエレベーターを駆使しながら
ビルに隠された機密文書を盗んでくるゲームだ。
最上階にロープを渡して降り立ち、全部文書を盗んだら最下階に脱出する。
途中、ブルースブラザースのような黒服、黒サングラスをかけた
追っ手がピストルで打ってくるが、キアヌ・リーブスばりの運動神経で
ジャンプしたり、しゃがんだりして弾をよける。
ただそれだけのゲームだ。
たぶん宇多田ひかる氏でも「これおもしろいよ〜」と言ってくれると思う。
B級アメリカ映画のような設定、チープな音楽、愛らしいキャラの動き。
どれひとつとってもこれほどぼくをパソコンの前に
突き動かしたゲームはなかった。
たぶんこれをやっていたのは小学生だったはずだから、
15年以上が経っているが、いまだに熱狂してしまった。
わーわーわー、ギャー、やられたー、わーわーわー
などと騒いでしまった。
なつかしいというのはなんなのだろう。
なつかしむのはなぜたのしいのだろう。
なつかしさは人を動かすエネルギーになる。
エレベーターアクションはぼくにとって
まちがいなく「なつゲー」であった。