親の責任

親は子に対してどういう責任を持とうとしているものなのだろう。
ある人は「二人の娘を大学に入れたから、もうこれで死んでも
生命保険で大学までは出せる。親の責任は果たした」と言った。
うちの親は、ぼくが結婚しないでいるのを、
「結婚を見届けないと親の責任として…」
と言うのだ。子供を結婚させるまでが親の責任とでも
思っているようなのだ。だから、世の親には息子、娘に縁談を
持ちかける。「お見合い」というやつだ。
だが、こればっかりは大学に入るようにはいかない。
ましてお金を積めばいいというものでもない。
親が何をしようと、子供にその気がなければ、結婚などできない。
だから、子供の結婚は親が責任を持てるものではないし、
持つべきものでもない。
ぼくは言った。
ここまでちゃんと育てたんだから、もうとっくに責任を果たしてるよ
もう十分。あとは自分たち自身の残りの人生の生き方を
有意義にしてもらい、せいぜいぼくが実家に帰る必要がないように
生きていってもらいたい。