野ざらしの大仏

今日は両親が実家からやってくることになっていた。
友達と午前3時半まで飲み、4時に床について、
2時間眠ったところで、彼らはやってきた。
それから起きて、2時間かけて鎌倉に行ってきた。
鎌倉の大仏は拝観料を取るようになっていた。
たしか2、3年前まではなかったような気がしたのだが。
鎌倉の大仏は、与謝野晶子が「イケメン」として
歌に詠むほど、端正な顔立ちをしている。
彼はなぜ野ざらしなのか。
むかし、むかし、地震津波によって大仏殿が
倒壊してしまったためであって、元は彼も
大仏殿の中に鎮座していた。
一説によると、大仏自身も現在の場所ではなく、
元は別の場所にあったらしい。
津波で大仏が流された、というのである。
この話の真偽のほどは、ぼくもいろいろ調べたが
確証のもてる情報を得られていない。
周辺の古い住職にでも聞いてみたいところだが、
今回はそんな時間はなかった。
帰りは江ノ島で海を見た。
両親と江ノ島で海を見ようなどとは思わなかった。
小津安二郎の映画『東京物語』がちょっとだけ思い出された。