近年、フードテーマパークなるものが日本各地に出現している。
ラーメン博物館、カレーミュージアム、餃子スタジアム…。
こうなってくると、何でもありだ。
そこでぼくも考えてみた。
〝チャーハンコロシアム〟というのはどうだろうか。
カニチャーハン、レタスチャーハン、半チャーハン(それは違うか)。
かなり行けると思う。
チャーハンコロシアムは、戸越銀座あたりにつくったらいい。
もしくは青物横丁でもいい。よどよく都会がよろしい。
チャーハンとコロシアムのネーミングの相性も
ばっちりだと、自ら言わざるをえない。
チャーハンについては、みんなバカにしているが、
あれでなかなか奥が深い。どういうところかというと、
ぼくの職場の近くには、「半チャンラーメン」の発祥のラーメン屋
があるのだが、そこは余ったチャーハンを、新たにつくった
チャーハンと一緒にして、温めなおして客に出している。
そういうとこが、奥が深い。
うまいチャーハンの店は必ずといっていいほど、
アミノ酸系の化学調味料をドッサドッサ入れている。
今度、そういうラーメン屋に行ったら、見てみてほしい。
店主は悪びれるふうもなく、惜しげもなく、
「魅惑の白い粉末」をドッサドッサ入れているはずだ。
パーラパラではない、ドッサドッサなのだ。
そういうとこが、奥が深い。
よくかやくご飯を見て「わーい、わーい、おこげだ、おこげだ」と
異常なまでにおこげに対する執着と憧憬を表現する人がいるが、
そういう人はチャーハンを食べればいいのに、と思う。
そういうとこが、奥が深い。
チャーハンはつくればつくるほどうまくなる。
そういうとこが、また、奥が深い。