アザラシカメラ

 NHKでウェッデルアザラシの頭部に備え付けたカメラで撮影した
映像を公開していた。世界初の試みだという。
 アザラシの生態が観察でき、深海の生物も見ることができる。
 アザラシは一回の潜水で15分から、長いときで1時間も潜っていられる。
深さは最大で300メートルまで行く。
深海300メートルで自分の体ほどの深海魚を捕獲したりする。
 普通の人間が、潜水機材をつけて潜ってもせいぜい50メートル、30分
ぐらいが限界だが、彼らの行動範囲はそれをはるかに凌駕する。
 人間のダイビングの世界では、体内に窒素がたまったり、減圧症になるため、
長く潜っていることはできない。
 また、人間がダイビングで潜るとき、肺に送り込んだ空気は一気圧だが、
深度が10メートル増すごとに1気圧増えていく。300メートルだと、
31気圧になる。到底人間の体は持ちこたえられない。
 そういう水圧を、アザラシはどう処理しているのだろう。
 呼吸についても不思議だ。
 魚のエラの穴の大きさは0.15ナノメーターで、0.17ナノメーター
である水の分子が入り込めない。そのため魚は酸素だけをエラから取り込む
ことができ、水中でも窒息しない。
 海面に出て息継ぎをするアザラシはたぶん肺呼吸なのだろうから、
彼らの肺活量がハンパではないのだろうと想像する。
 しかし、なにはともあれ、なんつーか、アザラシというのはカワイイですな。