むしろ今が普通 

高度経済成長時代が異常だったということに

みんなだんだんと気づいているんじゃないかな。

夫が稼いで、妻は専業主婦というのは、あのころだからできた。

給料が右肩上がりだったからね。

今は収入がなかなか増えないどころか、社会保障費の負担が

大きいので、可処分所得はものすごく減っている。

だから共働きということになってくるのだが、

妻が働くとか、夫が家事育児をするのは、歴史的に見て

まったく普通のことだった。

むしろ、役割分担が明確になったのは経済成長期だけ。

みんなで働き、みんなで子どもを育てた。

なぜなら、そうでなければ成り立たなかったからだ。

伝統的価値観と思っているものも、元をたどってみれば、

過去の特殊な状況がベースになっていることもよくある。