「家事ハラ」の背景

家事ハラというのがあるのだそう。
家事におけるハラスメントなんだそうな。
ある住宅関連メーカーがそんなCMを流したところ、
批判が巻き起こったのだとか。
「あなたが洗濯物をたたむと、襟にへんな跡がつくのよね」
と言われて、家事を手伝う気力がなくなったというご夫君がいるとか。
だいたいそれぐらいで、「やる気がなくなる」なんていうのは
打たれ弱すぎる。ガラスのハート過ぎるだろう。
妻も妻で言い方ってものがある。
こういう言われ方をするのは普段から夫をよく思ってない証拠。
夫に対する思いやりがもてるなら、こんな言い方はしない。
「こうやってたたむとこんなシワがこんなふうにつくから、
今度からこうやってたたんでくれると助かるんだけど」
これぐらいの気の使い方は必要だろう。


なぜこうなるかというと、
家庭は妻の王国で、夫は家庭のことは手伝う身分という
構図が根底にあるからだ。
かく言う私も細君から家事の忠告を受けることがたまにある。
私にはそういう意識はない。
たとえば、家具のレイアウトとか、どこにどんなものを置くか、
どういう処理をするかというのは、夫婦で決めるもの。
だから、家のことは夫婦が一緒に構築すべきもの。
この点で夫と妻は対等であるべきなのだ。
だから、洗濯物のたたみ方も食器のしまい方も、
夫がそれなりの理由をもって「自分の問題」として
取り組む必要がある。
ところが、そこが「妻の仕事を手伝っている」意識でいる
からおかしくなる。
洗濯物も食器も掃除も自分の問題なのだから、
自分の流儀をもって自分の仕事としてするべき。
子育てもまったく同じことが言える。
自分の子なのだから、家庭の教育も自分の問題として捉えるべき。
そうすれば、子育ても「妻の手伝い」ではなくなる。
結局、なんでもそうだよね。
仕事でもやらされていたらおもしろくない。
おもしろくないことを我慢してやっているのに、
文句言われたら、怒りは倍になるだろう。
家事ハラなんて被害者意識でスネていないで、
もっと人生を楽しむ姿勢が必要だ。