枠にはめたい人たち

「ゆとりでしょ! そういうあなたは バブルでしょ!」
サラリーマン川柳の1本だ。
「バブル」や「ゆとり」でもない私だが、
こういうラベルで人を見たことはない。
そういう群像よりも、個人のほうに興味があるからね。
なぜ人はこういうレッテル張りをしてしまうのか。
たぶん、そうなって鋳型にはめこまないと、
理解不能なので不安なのだろう。
ちょっと自分の理解の範疇を超えた人を見ると、
こういう鋳型にはめ込んで、自分の枠の中におさめようとする。
自分の理解の範囲だけで理解しようとする。
そうすると、相手は常に自分の理解を超えてくるので、
ますます不安になる。
そうならないためには、自分の理解の枠を広げるほうがいい。
自分の理解の枠に無理に押し込めるのではなく、
自分の理解の枠のほうを広げるのだ。
「こういう人間もいる。いろんな人間がいる。おもしろいものだ」
そう思うと、人生が奥深いものに思えるだろう。