ドカベンの思い出 その1

明日発行号で、マンガ『ドカベン』は最終回になるらしい。
ドカベンキャプテン翼も、大人になってからは
追っかけていないが、例に漏れず、どちらもよく読んだ。
球漫画としては後にも先にもこれ以上の作品はない。
巨人の星』は野球を扱っただけで、
内容はヒューマンドラマだった。
ドカベンは人間や人生に関する洞察は薄いが、
野球に対する洞察はめちゃめちゃ深い。
野球の技術を描いたマンガがドカベンであるのだが、
たまにほろっとさせる人情噺がある。
私が思い出すのはライバル・雲竜とのエピソード。
雲竜と高校野球で対決する山田太郎は、
雲竜が小学生の時に相撲で対決した青山くんだと気づく。
小学3年生とき、相撲の大会で、決勝戦で雲竜こと
青山君と対戦。太郎は優勝して賞品の米一俵をゲットする。
悔しがる青山君を見て、太郎は自分ちも貧しいのに、
米を半分あげたのです。
で、青山くんはいたく感激して、お母さんと一緒に
お返しを持って山田の家を訪ねるんですね。
すると、山田くんちは空き家になっていた。
そこで青山君の母親が一言。
「どこも厳しいのね」
と涙をぬぐう。
二人の少年の優しさ溢れる交流だった。
ドカベンはなんかこういうのがいいのだよなあ。