北朝鮮問題の実感

北朝鮮が今年になってから、ミサイルをどんどん打っている。
この状況を、新聞テレビ報道でしか把握していない、
42歳の一介のライターがどのように捉えているか、
私の実感する感覚で解説してみよう。
北朝鮮がミサイルを打つのは、軍事的脅威を背景に
外交を有利に働かせようという動機による。
マフィアややくざが交渉を有利にもっていくときには、
暴力を背景にするように、北朝鮮もミサイル、核実験という
暴力を背景にしているわけだ。
かつては、あからさまにミサイルは打たなかった。
銃を直接向けるようなことはしないで、
持っていることをにおわせるような発言をしただけで、
「わかってるな?」という圧力をかけてきた。
ところが、近年になってテーブルの下で銃を向けるように
なってきた。
そして、今年になって完全に銃を見せて、
銃身をこちらに向けている状態になった。
まだ、引き金に手はかかっていないが、銃をこちらに向けた
状態はそうとうな緊張状態になる。
今後、ミサイルをさらに打つようなことになれば、
天に向かって銃を撃つような、威嚇射撃の状態に入る。
彼らはミサイル1発打つごとに、戦争に一歩ずつ近づいている
ことを十分把握していると思う。
ミサイルを乱発すれば、打たれるほうは慣れっこになる。
慣れれば、慣れさせないようにさらにギリギリの威嚇を
繰り返すようになる。
無人島に着弾させたり、(もちろん、それほどのミサイルの精度が
あればの話だが)、より日本列島に近い海にミサイルを落とすように
なったり、日本列島を飛び越して太平洋に打ち込んだりするように
なるだろう。
こういうチキンレースの行きつく先は、戦争しかない。
北の指導者は、アメリカにトランプ政権ができたことで、
「自分よりヤバい奴が出てきた」と思って戦々恐々になっている。
そこで北朝鮮が頼りにしたいのが中国なのだが、
中国としては北朝鮮のお守りはしたくないので、
国家が転覆しないように現状維持を望む。
転覆すると、難民が大挙して流入して国内が大混乱に陥るからだ。
これは日本も同じで、同時多発的に日本の海岸線に北朝鮮からの
難民がたくさんやってきたら、絶対に制御などできない。
今後、日本列島に住む日本人は、自分が住む地域の近くにミサイルが
打ち込まれることや、難民が流入する可能性があることをわかって、
ある程度の覚悟をしておく必要がある。