子どもの居場所

高校生数人が中学1年生をいじめ殺す事件が起こった。
寒い多摩川を泳がせ、カッターナイフで体を切りつけた。
不良グループを抜けさせまいとしたための凶行だったと
見られている。
こういう事件を見て、思うのはいまの中高生は
仲間を大事にする一方、仲間からないがしろにされると、
いじめに発展するというように、仲間内の人間関係を
何よりも大事にしているのだなということ。
家庭環境が難しかったりして、家にも学校にも居場所がない
というとき、同じ境遇にいる子をつるんでいれば、
居場所を見つけたように感じてしまうのだろう。
そして、その仲間との関係がうまくいかなければ、
居場所を奪われたと感じて、暴力的な行動にいたる。
遺体の発見現場で40代と思われる男性が、涙を流しながら
「大人が守ってあげられなくて、残念です……」
とテレビのインタビューに答えていたのが印象的だった。
大人は子どもの居場所をつくってあげることだ。
それが子どもを守ってあげることになる。
忙しいとばかり言っていないで、大人はもっと周りの子どもたち
のことを見守ってあげる必要がある。