「フケたなあ!」

師走になると、「もう1年経ったかあ」と思う。
子供のころ、年を取るごとに1年が短くなると言っている
大人たちを見て、不思議だったがいまはそれがわかる。
時間の感覚は、精神の成長と相関があるらしい。
自分が精神的に成長しているときは、
時間の経過がゆっくりに思え、逆のときは短く感じるという。
だから、精神がどんどん成長している子供のときは、
1年が長く感じ、逆に大人になると1年が短く感じるというのだ。
確かに、私が大学生になったときや、社会人になって数年したころは、
両親が田舎から出てきたとき、「うちの親も年取ったな」と
思ったものだった。
でも、いまはでは「団塊世代ってのは若いな」と思うようになった。
これは自分の精神的な成長がストップしているせいかもしれない。
そういえば、夏に実家に帰ったとき、姪っ子が
「おじさん、フケたなあ!」
と言ったのもそのせいなのだろう(と思いたい)。
姪っ子はいま中学1年生。
少女から大人になりかけのころで、精神的に成長しているのだ。
だから、止まっている(ように見える)おじさんは、
老けてみえるのだ。
そうさ、そうに違いない。
外見が衰えたせいだけではない(と思うことにする)。