2004年にこのブログをはじめて、7月で丸10年になる。
その前に見た映画を再見したので、ちょっと書いてみる。
この映画はトム・ハンクス主演の無人島映画だ。
宅配便会社の社員が太平洋上で航空機事故に遭い、
無人島に漂着し、そこで4年間を過ごす物語。
私はアウトドアの遊びが好きなので、
サバイバル生活にも興味がある。
もちろん、アウトドアの遊びと無人島生活では切迫感が違うけどね。
無人島生活といえば、ロビンソンクルーソー物語。
こっちは船で難破するんだけど、船に積んであった文明の利器を
ふんだんに使って難局を乗り切る。
最終的に植物を栽培したり、動物を飼ったりして、
何年でも生きていけるほど、無人島に馴染むんだけど、
トム演じるチャックに、そんなものはない。
あるのは、一緒に島に流れ着いた自社の荷物だけ。
で、チャックは、荷物を開封していくんだけど、
1個だけ絶対に何があっても開封しないんだよね。
で、最後にそれを荷受人に届けにいく。
「この荷物で救われました」って、メッセージを残して。
なんで開封しない荷物に救われたのか。
6歳の娘が「なんで開けてないのに、助かったっていったのかな」
というので、私はこう答えた。
「もう本当にダメだというときに、開けようと思ったんじゃないかな。
まだあの箱があると思えたら、生きる気力が出てくる。
最後の希望だったんだよ。お父さんはそう思うな」
そのあとで、こうも思った。
「生きてこの荷物だけは届けるのだという気概をもたなければ、
文明社会とのつながりが決定的に断たれてしまう」と。
この映画は、人間は社会的な動物だということを言っている。
一日誰とも会話しない日々がずっと続くと、人間は正気を保つ
ことが難しいし、他の人間と関わっていてこそ、生きる希望も
出てくるということだ。
そのことを、人間関係が断たれた無人島という場所で
見せてくれるのが、この映画であった。
いやー、映画ってのは本当にいいものだ。