過剰

私は老いとか、認知症とか、終末医療をテーマにした
本の企画をよく考える。
それに関係する書籍や映像を、読んだり見たりする。
そんなことをしていると、つくづく
死ぬまで元気に生きられると思うなんて傲慢
と思う。
もちろん、それを目指して体の機能を維持するような
生活習慣を身に着ける必要はあるんだけど、
それ以上のことは、過剰と思っている。
体のどこかが悪くなっても、そこだけ部品交換のように移植すれば
元の元気な体に戻れるという、再生医療がさかんだ。
これが日本の基幹産業になるという人もいる。
そういう体のパーツを部品交換するのが普通の世の中になれば、
そのことは過剰ではなくなるのだが、いまの感覚からしたら
それは過剰でしかない。
そら年とったらどこか悪くなるわなという諦めも必要。
「諦める」の語源は、「明らかにする」で、現実を明らかにして
受け入れるという意味があり、別にネガティブな言葉じゃない。
現実を受け入れるという姿勢が大切だよね。