とりこ

疲れた心と体に、はい一本。
名言サプリ 其の312


たとえば、暴君に統治された国民は確かに不幸である。
だが、自分自身の無知やエゴイズムや悪徳のとりこになった
人間のほうが、はるかに奴隷に近い。
サミュエル・スマイルズ『自助論』)


自己啓発書の古典ともいうべきなのがこの『自助論』である。
自分の身を救うものは自分しかない、
立身出世するには、自分が努力しかない
ということが、いろいろな偉人のエピソードを用いて
書かれてある。
その中で、自分を支配できるのは、自分しかいないという
意味のことを読者に悟らせるために、この言葉があった。
曰く、国の制度によってよき市民が育つというのは幻想であると。
人間は国の制度より、自分の信念とか習慣のほうに、
より強く影響されるものだというのである。
だから、自分の無知に気づかなかったり、エゴ、悪徳に
とらわれている人間は、奴隷のようなものだというのである。
人間は自分がとらわれている考え方にそって生きていく。
だから、その考え方が間違っていれば、道をそれる。
自分の考え方が間違っていないかどうか、常に点検する必要がある。
素直な心を持ち、自分は間違っているかもしれない、自分に原因が
あるかもしれないという考えを持ち、常に微調整を繰り返して
進むべき道を行くことだ。