松井秀喜選手の引退

松井秀喜選手が引退するという。
これから彼の人となりを表わすようなエピソードが
一杯出てくるだろう。
私が最も記憶に残っているのはこの話だ。
このブログの2006年10月17日の記事に書いた。

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彼がジャイアンツ時代のことだ。
ある記者が彼を中傷する記事を書いた。それを読んだ彼は、
「家庭のある人だし、家族を養うために必死なんだと思う。
今回の(記事)はおれが生きていけないようなものでないし。我慢するよ」
と言ったという。
しばらくして試合前のグラウンドで彼がその記者を見つけ、
近寄って声をかけた。
「今日は原稿できているの?」
記者が原稿に困っていることを知ると、彼はその日一日の状態を
記者に話した。ネタを提供したのだ。
斜めから物事を見る人なら、記者を取り込もうとした
クレバーなやり方だと言うかもしれない。
けれど、人の家庭のことまで想像し、ネタを提供するような思いやり
をもつことが、自分にできるかと問われれば間違いなく
「できない!」と断言する。
いまどき珍しい人です。
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プレーでも彼が一塁までの全力疾走を怠ったのを見たことは一度もない。
彼がスーパースターであるゆえんはそんなところにもある。
まだまだできるに違いないけど、引退にはタイミングの問題もあるんだろう。
次は監督として日本球界に帰ってきてほしいなあ。
案外そんな日は近いのではないだろうか。