相手の立場に立ってみれば理解できる

大阪の橋下市長が入れ墨した職員は配置転換させると
明言して、議論になっている。
「タトゥーもダメなの?」「ファッションなのに」
という人もいる。
入れ墨には洋彫りと和彫りというのがあって、
竜とか虎とか、いわゆるそっち方面の人が入れるのは和彫りであって
洋彫りはそれとは違うという人がいる。
でも、大阪市と同じく、どこの公衆浴場も「彫りものは全部ダメ」
にしているところがほとんどだ(ゴルフ場なども)。
なんでかというと、洋か和か、区別がつかないからだそうだ。
だから彫りものは全部ダメということにしている。
洋か和か、従業員が個々の見識で判断すると必ずばらつきが生じる。
これと同じように、飲食禁止の美術館・図書館などでは
たとえのど飴であってもダメということになる。
それもやはりせんべいなのか、飴玉なのか、ガムなのか、
口の中に入れたものを職員が判断できないからだ。
だから食べたり、飲んだりするなということになる。
社会において、全体の快適性を維持するためには個人が
少しずつ我慢するしかない。
これくらいいいだろうと思うことであっても、
管理する側としては「すべてダメ」にしないと、
規制にバラつきが出て不公平になる。
大阪市も入れ墨でもタトゥーでもNOなのは当たり前なのだ。
このように、視点を変えてみれば、理不尽に見える規制でも
管理者側からすると合理的な理由がある場合がある。
そういうことに考えが及ぶようになると、
ムダに締め付けられているような不快感はいくらか消えると思う。