恐怖政治はいかがなものか

地獄絵本が人気だという。
リアルな(?)地獄の絵が書かれていて、それに恐れをなした
子どもが地獄に落ちまいと、従順になることを望んで
親がこぞって求めているのだという。
私も子どもには恐怖政治をするほうだったのですが、
この件を聞いて、ちょっと考えました。
子どもの恐怖にうったえることが、本当にいいことなのだろうかと。
昔の人は地獄の存在を信じており、地獄から逃れるために
極楽浄土へ行くことを願った。
それが浄土真宗といった、当時でいえば新興宗教が興隆した理由だった。
法の整備が行き届かなかった時代に治安を維持するには、
武力による抑止か、「地獄に落ちる」式の恐怖にうったえるしか
なかったわけだ。
でも、今なら別のやり方があるだろうとも思う。
子どもが小さいうちは、恐怖にうったえるやり方もあるかもしれないが、
長じるにしたがって、その程度はどんどん緩めて、
本人の自発的な動機を促すようにするのがいいのだろう。
だから、「子どもへのコーチング」みたいな本が流行るのだけど。
とりあえず、地獄絵本を買うのはやめときます。