それでも残るもの

疲れた心と体に、はい、1本。
名言サプリ 其の141


「土地なんて、もともとぜんぶ地球のものでしょ」
東日本大震災の被災者)


何かの雑誌で東日本大震災の被災者が言ったのがこれ。
この人は年配の女性で、震災前は自宅と土地を保有していて、
それがあることで安心できたというのです。
しかし、震災に遭ってから「もうどうでもよくなった」といいます。
つまり、津波で流されるようなものは重要ではない、
震災に遭ってもなお残っているものこそが重要なのだと。
土地なんかに執着しなくなった、だから「土地なんて地球のもの」
という言葉が出てくるのだ。
私は唸った。
震災や津波のあとも残るもの。
それは記憶であったり、人とのつながりであったり、
絆であったりするのだろう。
震災は図らずも人々にとって
「本当に大事なもの」
を気づかせた。
できればこんな残酷な形で気付かせてほしくはなかったが。