ほとんど家にいない男たち

世の中にはいろんな仕事があるもので、一週間のうち平日はほとんど
家に帰らないという男たちもいる。
私が取材したことのある自衛官たちは、震災後、1か月は家に帰る
ことなく、被災地のテントや狭い部屋で雑魚寝で過ごしている。
1か月たってからも、家に帰るのは1週間に1度だったりする。
また、高校野球の部長兼コーチの友人は、土日は寮に寝泊まり
しており、今後は平日、寮に泊まり、土日家に帰る生活になる
のだという。
それぞれ、小さい子どもがいたりする。
幼稚園の懇親会で聞いた話でも、夕方家に帰れるお父さんは
22人の園児の親のうち、1,2人で、あとは土日にしか顔を
合わせないのだそうだ。
イクメンなどというが、やりたくてもできないパパさんは多い。
育児休暇を取ったという父親が1人だけいたが、
それはかなりレアケースなのだと思う。
自衛官高校野球の指導者たちは特別なケースだし、
しかたがない面もあるけど、一般的なサラリーマンぐらいは
夕方せいぜい6時には家に帰るような生活ができないものか。
この国が、そういうのっていいよね、という雰囲気になるのは
まだまだ先のような気がする。