倍率1000倍で内定を勝ち取った人

中堅の出版社さんで聞いた話である。
30と60人の規模の版元さん2社に聞いた。
どちらも1000人、1800人の新卒採用の応募があったらしい。
そのうち、1000人の応募があった版元さんは
1人だけ新卒を採用したということでした。
東京の某大学卒の野球部員だったという。
その版元さんいわく、「小説が書きたい」とか「映画監督になりたい」
などと、ちょっとお角違いの願望を持って将来を描いている
大学生がけっこういたのだという。
「うちは?何にもわかりませんけど、根性はあります?という
人を採りました」と言っていた。で、元野球部を採ったわけだ。
野球部だからといって根性があるとは限らないが、
この版元さんが言いたいことはよくわかる。
変に「こんなことがやりたい!」なんて夢を描かれるよりも
真っ白なやつのほうが、理屈を言わずに働きそうだ。
しかも、みんな「就職塾」などに通って、自己分析だの、
「私の個性をどうやってアピールするか」ばかり考えて
ぐいぐいくる。
そんななかで、「なんでもやります」という人が
際立って見えたのかもしれない。
1000人もいたら周りと同じことをやっていら
目にとまらないもんね。
時には無策が奏功することもあるという教訓でした。