いま小学校の校庭がどんどん芝生化されているのを知っていますか?
そのキーマンの1人になっているのが、ニール・スミスさんです。
ニュージーランド人である彼は、芝生の上でスポーツをすることが
当たり前の環境で育った。
なのに日本に来たら、芝生でスポーツできるところがあまりにも少ない。
ということで、日本全国を芝生化してしまおうということで
奮闘している御仁なのだ。
われわれ日本人からすると、芝生というのは庭園で「入らないで下さい」
と言われて育ったため、観賞用と思っており、高価なものだと思っている。
でも彼はいう。
国立競技場の芝生がベンツだとしたら、校庭の芝生はカローラでいい。
運転免許とりたての人がベンツに乗りますか?
安価な芝生にすればいいというのだ。
日本人は芝生にそんなに多くの種類があるなんて知らない。
でも彼がいうカローラには、たとえばティフトンというのがあって、
私たちがイメージする芝生より何倍も成育が早いのだという。
だから、芝生の上で激しく運動してもすぐに生えてくる。
そのかわり芝刈りが欠かせないが、それでも相当安価なのだという。
彼はまたいう。
芝生で運動すれば、芝生が痛みます。子どもは痛みません。
土で運動すれば、芝生は痛みません。子どもが痛むだけです。
芝生が痛むのと、子どもが痛むのと、どちらがいいですか?
芝生が痛むのがいいに決まってますよね。
彼の言葉は一時が万事で明快です。
芝生化するには、ポット苗を等間隔に植えて、2ヶ月の養生期間を
設ければよく、あとは芝刈りすればいいのだそうだ。
芝刈り機を買えば、あとはちょっとの肥料と人件費だけでできる。
東京都では平成28年度までに都内すべての小学校の校庭を
芝生化するとしています。とてもいいことだと思います。
なんといっても芝生の上で体を動かすのは気持ちいいですからね。
ぼくが子どものときにも芝生だったらなあ。