一言で救われる

どうってことない一瞬の、何気ない一言で、
簡単に救われることってあるんですよね。


プロ野球オリックスのマスコット・ネッピー人形の中に入っていた
島野さんは、辞めようと思ったことがあった。
オリックスの前身、阪急ブレーブスでもブレービーという人形に
入っていたときのことだ。
仕事を終えた島野さんが悩んでいたとき、球場の近くの飲食店で、
親子の会話が聞こえてきた。子どもがいう。
「今日はブレービーが一番おもしろかったよ。また見に来ようね」
それで島野さんはその後も続けることにした。


アントニオ猪木さんは、モハメド・アリ異種格闘技に臨んだ。
猪木さんに圧倒的に不利なルールのなか、15ラウンドを戦ったが、
「世紀の凡戦」と揶揄され、あれは失敗だったのかとうなだれていた。
翌日、乗ったタクシーの運転手がこういったという。
「昨日の試合よかったよ」
褒めてくれたのはそのタクシー運転手だけだったから、
とても嬉しくかったのを覚えているという。


褒めてもらうことが、どれだけ力になるか。
言葉の力は果てしない。
それが本心でなかったとしてもだ。
誰かに何かを言われたとき、嫌味としてでなく、
素直に応援として受け取れる精神状態に常にしておきたいものです。