世代の違い

取材が終わったあと、その取材した人と雑談をすることがある。
最近は、若者の学力低下の話が多い。
「おそろしいほどものを知らない」というのである。
最近の若者は・・・・・・を言い出したのは石器時代の人たちと
いうからその歴史は古い。
私もどっちかというと、「最近の若い子たち」という枕詞が
板についてきた。「最近の若い人たち」と言われて、自分のことだと
思わなくなってきた。だから、安心して聞いていられる。
ただ70代ぐらいの人が若い人と言うと、明らかに自分も入っている
はずであり、少し身構える。50代ぐらいの人だと安心である。
そのへんがビミョウである。
確かに昔の人のほうがよく勉強したかもしれない。
同じ大学の同じ学部の人の賢さを比べたら、昔と今では
昔のほうの人が賢いだろう。
なにせみんな大学に入れるようになったのだから。
ゆとり教育の影響もあろう。
ただ、一方で今の若者のほうが優れている点も多々ある。
結局、世代間格差というのは意識面でもかなりあって、
世代の違いを痛感することはある。
これだけ世の中の移り変わりが早いのだから、
少しの世代の違いだけで結構な格差が出てくるかもしれない。
いわゆる感覚の違いがかなり出てくる。
たとえば、60代と20代後半ではコストの考え方が違う。
湯水のように使っていた60代前後と、「コスト削減」を寝言で
いうぐらい聞かされてきた世代は感覚が違って当然である。
それなのにものを知る、知らないだけで優劣を決めてもしかたがないので、
「若者はダメ」というのではなく、「違いを論じる」という姿勢が
正しのだと思う。
でもついついやってしまうのだけどね。