ヴェニスの商人

シェイクスピア原作、アル・パチーノ主演の映画です。
アル・パチーノ主演だから観たようなものですが、
恥ずかしながら「ヴェニスの商人」という言葉は知っていても、
シェイクスピアにそういう作品があったことさえ知りませんでした。
ユダヤ人の金貸し(アル・パチーノ)が、日頃屈辱を受けていた
ヴェニスの商人」にお金を貸してあげます。
その担保として「人肉1ポンド」を設定し、証文が成立します。
その1ポンドの人肉をめぐる裁判と、人々の愛憎が絡み合う内容と
なっています。
前半は物語の世界に入り込みきれないところがあったのですが、
後半、裁判以降の展開は目を見張るものがありました。
不思議なほど話題にならなかった映画ですが、
今後、評価が上がる映画になる可能性もあるのではないでしょうか。
原作ではユダヤ人の金貸しは非道な人間に描かれているのに、
映画ではかわいそうな老人として描かれている、という指摘を
しているレビューがありました。
それは、現代ではユダヤ人の捉え方が同情的だからというのです。
原作も読んでみたい気がしました。