話は「バラバラ」ばかり

日本はどうなってしまったんだ!?
と思うことはあるけれど、普段はそんなことが多すぎて、
ついつい不感症になっている。
けれど、ちょっとの間、日本を離れていたから余計に衝撃は大きい。
何の話かというと、そう、バラバラ殺人の話です。
帰国してからというもの、バラバラ殺人の話題ばかりがテレビで流れる。
バラバラだけじゃない。
冷蔵庫に死体。妻と娘を殺害?なんて事件もある。
つい先日も自宅からほんの車で10分のところでコンクリート死体が
見つかったというニュースがあった。
ニューヨークでガイドさんが
「日本はなんだか奇妙なニュースばかりでしょう」
と言っていたが、本当にこんな話ばかりで嫌になる。
凶悪事件は昔からあったが、その多くは暴力団などその手のプロの手に
よるものだった気がするが、いまは本当に普通の市民と思えるような人が、
「そんなことができるのか」と衝撃を受けるような殺し方をする。
昔とどこがどう変わってきているか。
ひとつ言えるのは、死や死体に対する捉え方が変わってきている
ということのような気がする。
この点については、学者がよく「病院で死を迎える人が多く、身近で死を
実感することが少なくなってきている」と言っている。
そのため死について私たちが不感症になっているというのだ。
どこまでそれが的を射ているかわからない。
日本人は本来、死んでもその人の魂は不滅であるし、
肉体も大事なものとして扱ってきた。
いまは魂もあってないようなもの、肉体も死んでしまえばただの物
という捉え方になってきているのだろうか。
死の捉え方の変遷を解明できれば、改善の余地はあると思うのだが。