以前から気になっていることがあります。
「全然」という使い方です。
本来は「全然、問題ない」という具合に否定語と一緒に
使うのですが、今では「全然、大丈夫」という具合に肯定語とも
使う例が増えているのだという。
で、これは間違いである！という説があったのですが、
最近は、夏目漱石の小説でも肯定語と一緒に使われるケースが指摘され
ており、もはや間違いではないとされている。
昔はこれと同じように、「とても」という言葉も「とてもじゃないが
足りない」という具合に否定語と一緒に使われていたが、今ではご存知
のとおり、「とても寒い」などと否定語でなくても使われる。
よく使われ、便利な言葉は日々意味が拡散していきます。
それを「言葉の乱れ」と取るか、文化の流れと取るかは非常に
難しい問題です。
ともあれ、こうしたことを知っておくことは、少なくともライターに
とっては有益なのでしょう。
