映画『バッファロー’66』に見る愛のかたち

「そんなやつおらんやろ〜」と大木こだま・ひびきばりの
突っ込みを入れたくなるような映画。(以下、ネタバレ注意)
ある小心者の男と、偶然知り合った若い娘の物語ですが、
ありえないのは、若い娘のほうです。
誘拐されたはずなのに、いっこうに逃げようとしない。
いくらでも逃げるチャンスはあったのに。
男は、両親に大見得を切り、誘拐した娘に、自分の妻役を
演じることを命じる。
娘は妻としてがんばるのだが、演じているうちに
娘のほうに本当の恋心が芽生えてしまうのだ。
それがどの時点からなのかはよくわからないのだが、
確実にその瞬間があるはずだ。
役を演じると本当にそういう気分になってしまうのは
よくあること。芸能人を見ててもそうだもんね。
映画自体はかなり個性的な演出もあり、十分楽しめる。
神はなぜこうもさまざまな才能を、主演、監督、音楽など何役も
務めたヴィンセント・ギャロに与えたもうたのか。
彼はいま何をやっているのだろう。