なるほど!「48DVD」

ミスター48

『旬なテーマ』という月刊誌で記事を書いているんですが、
その中の「旬なキーワード」という項目の中で、
「48(よんぱち)DVD」を取り上げました。
詳しくは、『旬なテーマ』12月号を読んでいただくのが
いいのですが、一言で説明すると、
「コンビニで、600円で売っている、
48時間の間だけ見られるDVD」ということになる。
発売元は日本出版販売株式会社です。
そう、あの日販さんです。本の問屋さんです。
いつもわれわれ出版業界の人間がお世話になっている会社さんです。
今回はじめて知ったのだけど、日販さんはツタヤなどに
DVDも卸しているんですね。
で、ご覧の通りの出版不況なので、日販さんとしても新たなビジネス
モデルを模索しているということで、48DVDの企画が進んだ
のだと思います。
取材に関して、日販さんでこのプロジェクトの担当者のYさん(右の画像
の人。実際にはこんなにファンキーではありませんけども)に
話を聞いた。その彼が、ご自身のブログで私のブログを紹介して下さった。
なんかこうして、人のブログに自分の似顔絵が載るのは
恥ずかしいものですな。
私が興味を持ったのは、48時間で見られなくなる技術と、
マーケティングの手法でした。
既存のDVD市場にはなかった、保存性、価格帯、販売形式を
打ち出し、埋もれた購買層を掘り起こそうということらしい。
これまでは市場のパイ(シェア)の奪い合いをするか、
新しいパイを生み出すことが必要とされてきたわけです。
だが、この48DVDの場合は、既存の市場を奪おうというわけでなく、
かといって全く新しい市場を開拓しようとするわけでもない。
既存の市場と新しい市場の中間にも市場は存在する(かどうか)と
いうことなのです。
これはおもしろい。
確かに潜在的に買いたい層はいても、人はさまざまな要因(お金がない、
時間がない、DVDや本を買っても置く場所がない、など)によって
買わないで過ごしてしまう。
「でも環境が整えば買うよ」と思っている人はたくさんいるわけです。
とてもヒントをもらったという気がしました。
こういう取材で得た人とのつながりというのは、これからも大事に
したいものです。
Yさん、これからもいろいろ教えてください!