忘れる 

あのことを書こうと思って、いつも忘れる。
忘れるからメモを取る。
メモを取ったことについては、メモを見返すまでもなく、
覚えていることができる。
たとえば、あるモノを取りに行こうと自宅の二階に上る。
すると、なぜ二階に上がってきたのかを忘れる。
「あれ、おれ何しにきたんだっけ?」
そこで、一階まで下りてみると、「ああ、そうだそうだ」
と思い出す。あれはなんなのだろう?
それはさておき、日々、忘れることが多すぎる。
どんどん大事なことを忘れる。
忘れるという漢字は、心を亡くすと書く。
こころがなくなっていっているということなのか。
たのしい思い出は覚えておいて、
悲しいこと、嫌なことは忘れる。
それが人生を平穏に過ごす一番の解決だ。