本当に物価は上がっていないか

デフレ脱却のために、金融緩和を行ったわけだが、
わずか2%の物価上昇ができていない。
そんなニュースを確認しながら、一方で興味深い話題もあった。
最近、食品のパッケージ内の内容量が減っているというのだ。
相当前から、内容量を減らすことで値段を据え置きにする
食品メーカーの苦肉の策は知られていたが、
いまでもそういうことがしっかり行われているようなのだ。
メーカーは「一家庭あたりの人数が減っているから」というのだが、
理由はどうもそれだけではなさそうだ。
食品を買うのはほとんど主婦。
主婦は1円でも安いところを探してスーパーをはしごする。
内容量を減らさずに価格だけ上げれば、
主婦には割高に感じられてしまう。
そこで値段は据え置きで、内容量を減らしているというわけだ。
これは実質的な値上げである。
そうなると、消費者物価指数でデフレをうんぬんすることが
難しくなってくるのではないか。
消費者物価指数は、担当者がある特定の商品の市場価格を調査する
ことで、決まってくるからだ。
その根本の価格の決め方に整合性がないとすると、
もしかしたらもうデフレではないかもしれないのだ。
メーカーは小手先の策を練らずに、堂々と値上げすればよい。
消費者もそれに惑わされることなく、目先の値段に惑わされることなく、
ちゃんとしたものをちゃんとした値段で買うようにしたいね。