夢の技術

前回、前々回とセルロース、ヘミセルロースについて
語ってきたわけだけど、今回はちょっと環境問題の話。
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」では、
自動車型タイムマシンに有機物を入れて、それを燃料として
走るシーンがある。
この技術の実現が少しずつ近づいてきている。
セルロース、ヘミセルロースを草食動物のように
分解して、バイオエタノールをつくっちゃおうという
試みがいろんなところで進んでいる。
セルロースとヘミセルロースは多糖類だから、
そのままではエタノールはできない。
そうそう、エタノールはアルコールランプの燃料ね。
燃料になるから、車などにも使える。
そのエタノールをつくるのに、セルロースとヘミセルロースを、
酵素酵母というものを使って分解する。
これまでバイオエタノールをつくるのに主にとうもろこしを
使っていただんだけど、それだと人間の食べ物に影響するって
いうんで、別のものにしようとしているわけだね。
とうもろこしって甘いでしょ。
それに中南米の人なんか、タコスっていうとうもろこしを
すりつぶしたものをよく食べるんで、とうもろこし価格が
上がったり下がったりすると困るわけです。
そこで、木や雑草、竹のほか、生ゴミでもやったりしている。
被災地のガレキでバイオエタノールをつくろうという試みもある。
たぶん、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」で
博士がマシンに有機物を入れていたのも、車内で有機物から
バイオエタノールをつくる装置を積み込んでいたのでしょう。
有機物なら何でもバイオエタノールをつくれるなら、
エネルギー問題は解決するかもしれないね。
戦争のほとんどは元を辿っていけば、エネルギー問題になるので、
宗教戦争以外の戦争はなくなるかもしれない。
とにかく、バイオエタノールが安く作れるようになることを
祈るばかりだ。