取材の極意

人気漫才コンビ・ナイツのネタにこんなのがある。
「取材は小銭しか発生しないし、同じことばかり聞かれる。
インタビュアーなんか誰でもできる」
ネタの前フリの面もあろうが、あながち本音といえなくもない
といったところだろう。
実際、取材をする立場からすると、
確かに取材対象者には小銭しか発生しない。
1時間で1万円なんかはいいほうだ。
芸能人たちがひとつの仕事でどれくらいもらっているか知らないが、
売れっ子からすると、小銭という範疇になってもおかしくない。
また、「インタビュアーなんて誰でもできる」というのも正しい。
基本的に自分が聞きたいことを聞けばいいからだ。
読者の需要なんてものはよくわからないもので、
読者が興味のありそうなことについて聞くときに、
頼りになるのは、自分の興味関心でしかない。
問題は、「いつも同じことばかり聞かれる」というやつだ。
これは取材者からすると、やってはいけないこと。
私の場合、過去の記事はできるだけ多く目を通す。
この準備で取材の成否は7割がた決まってくる。
取材される側に「また同じこと聞かれた」と思われないような
取材をしないといけませんね。