ハナハナパニック

土日の夕方は私が娘を風呂に入れている。
細君が先に入り、そのあとすぐに私と娘が入る。
細君が風呂場から声をかけたら、風呂に入る準備に入る。
・・・のだが、昼寝をしない娘は、夕方になると眠くなるらしく、
機嫌が悪くなる。そうなると、おもちゃで遊んでいるのを中断して
風呂に入るのがいやらしく、駄々をこねる。
「もっとあそぶ、もっとあそぶぅ〜」といってきかない。
こうなると私の手には負えなくなる。
一度など、泣いたため鼻水が出て、
「鼻(水)がー」といって大騒ぎ。
いくらティッシュでふいても「はな、はな、はなー!」、
鼻水なんか出てないのに「はな、はな、はなー!」である。
本人、興奮しすぎてもうわけわからん状態なのだ。
その日は寝る直前までぐずぐずだった。
次の日、ブロック玩具で遊ぶのがたのしすぎたらしく、
風呂場から声がかかったにもかかわらず、
いっこうに風呂場に向かう様子がない。
「お風呂、行こう!」といっただけで、いやだいやだと泣く。
「はなが・・・」と言い出したので、
「やばい! このままではまたハナハナパニックになってしまう!」と
思った私は一計を案じた。
「じゃあ、もっと遊んでいいか、お風呂にいるママに
聞きにいこうか?」というと、「うん」と素直に風呂場へ。
「もっと遊んでいい?」
「もうお風呂の時間だから、お風呂に入ろうよ」
と細君がいうと、「うん」だって。
「え〜、おれのいうことなんか全然きかんのに〜」って思った。
なんてあっさりなんだ。やっぱり母のパワーは強し。


2歳ぐらいの子は、けっこうしゃべることができる。
しかし、しゃべれるだけに言いたいことが伝わらないときは
ぐずってしまう。これが悪くすると手を出すことにもなる。
だから子どもの言い分を共感してあげるのが良いのだそうだ。
「遊びたかったんだね」といってやる。
そうすれば、子どもは本当に遊びたいかどうかももちろんあるが、
親に言い分が伝わったことに安心し、納得する。
それでも今回のように通じないこともある。
そういうときは、矛先を変えてやる。
母親という、安心できる対象を絡ませてやれば
意外なほどにすんなり納得してくれることもある。
そういうことが臨機応変にできるようになるには、
やはり子どもをよく観察しなければならないなあと
思った出来事でした。