「結婚するなら・・・」

「もうたいして若くないのに」という声をよそに
金曜日に東京を立ち、月曜朝に帰ってくるという、
弾丸ツアーin岡山! を敢行してきました。
今回は高校時代の友人の結婚式に出席するためでありました。
彼とは1年生からの付き合いですから、18年ぐらいになりますか。
途中、空白期間はありましたが、くされ縁がよく続いたものです。
結婚式には新郎の所属していた剣道部の友人がいて、
「うちの会社にこのブログを読んでいる人がいるよ」なんて
声をかけていただき、うれしい限りであります。
ありがとうございます!


結婚式に話を戻しますと、
新郎と新婦は去年の夏に出会い、トントン拍子にことが進み、
晴れてこの日を迎えたのでありました。
やや亭主関白な新郎と、夫を支える良妻賢母型の新婦という
いまどき珍しいふたりです。
ただ、プロポーズのときは別だったようですが。
かねてから結婚をにおわせていた彼のほうは、
彼女から「プロポーズはロマンチックに」と注文されていたのでした。
考えた彼は、「歯の浮くような」言葉を選んで耳元でささやいたのですが、
その度ごとに「ダメ、やり直し(笑)」と言われたそうです。
そして、何回目かのプロポーズのとき、やけになった彼は


「いつかは誰かと結婚するなら、オレと一回結婚してみればいい!」


と言い放ったといいます。
なんと、それが彼女にとってもっとも心に響く一撃になったのでした。
まさに乾坤一擲の「一本!」だったのでした。
よく考えたらすごい一言です。
「試しに!」っていっているようなものですからね。
なんでこの言葉が心に響いたのか。
本人に聞いていないのでわかりません。
でもぼくが想像するに、
彼の素の部分が見えたからではないかと思う。
頭で考えた「ロマンチック」は、どこかで聞いたような、
いわば借り物の言葉だった。でも、何もなくなって、本当に自分の心の
底から搾り出した、裸のひとことだったのではないかと――。


プレゼンや謝罪、愛の告白など、本当に気持ちを伝えたいときは、
文法なんかむちゃくちゃでもいい、いや、それどころか
意味がわからなくて、なんだか感情むき出しの言葉だからこそ、
「言葉の意味はわからんが、とにかくすごい自信だ」といったような、
屁のつっぱりはいらんぜよ的迫力をもって、聞く人に迫るものなのだ。
本気のときこそ、借り物でない、自分の言葉で語るべきなのだ。
今回、そういうことをまた教えてもらったという気がしている。


ありがとう。


お幸せに。