言葉を覚えても話せない

幼児というのは、ドラマのようにある日突然、
「パパ!」とか「ママ!」とか言ったりしないんだな
ということに気がついた。
もう本当にナメクジが地を這う速度で言葉を話すようになっていく。
もうすぐ一歳半になる娘は、「まんま」や「ママ」は言えても、
「とうちゃん」はおろか「パパ」さえ言えない。
ところが、「ニャンニャン」や「ワンワン」は言えるようになってきた。
そして、「ちょうだい!」といえば、持っているものを渡してくれるし、
「あっちに持っていって!」というとその通りにやる。
こちらの言っていることは理解できるのに、話すことができないわけだ。
これは、まだ舌が発達していないためにそうなるのだそうだ。
この時期は親にとってはチャンスである。
向こうは反論してこないし、聞く耳をまだ持っているからだ。
この時期にいかに厳しくしつけるかが問題だ。
娘本人は、親の言うことはわかるし、わかっても自分のやりたいことが
あるのだが、反論するには泣くか、わめくかしかない。
泣いてもわめいても断固として信念を貫き通せるか。
そうやって日々、親は子どもに試されている。
子どもと一緒に親も嫌でも成長するのだなあ。