「豊かな生活」をする方法 前編

ぼくは自分が思う豊かな生活をしたい。
自分が思う豊かな生活とは、人とはちょっと違っているかも知れない。
多くの人は、いいものを食べ、いいものを着て、いい家に住み、
いい車に乗ることが豊かな生活だと思っていると思う。
でも、ぼくは思う豊かな生活は、そういう外的刺激によって
満たされるものではなく、内的刺激によって満たされるものなのだ。


外的刺激と内的刺激とはどういうことか。
言い換えれば、肉体的刺激と精神的刺激である。
温泉旅行のケースで考えてみよう。
外的刺激を追求する温泉旅行は、
その地の有名スポットを駆け足で見てまわり(視覚的刺激)、
温泉に時間があるだけ入り(触覚的刺激)、
高級なワインとブランド牛を食す(味覚的刺激)ような
旅行である。
一方、内的刺激を追求する温泉旅行は、
見たものの歴史を感じながら味わうことであり、
風景を見ながらゆっくり温泉につかり、
地元でとれた食材と地酒を飲むような旅行である。


これまでは外的刺激ばかり求めるような豊かさを追いかけてきた。
しかし、これからの世の中は内的刺激を高めることによって
外的刺激も高めることを意図するようになるはずだ。
これまでは逆をやってきた。
いい温泉につかり、いい食事をすることが、
つまり外的刺激を与えることが、内的刺激を与えることだと思ってきた。


本当にそうだろうか?


実は精神的にリラックスすることで体も休まる。逆なのだ。
じゃあ、精神的にリラックスするにはどうすればいいか。
時間をつくり、仲間をつくることである。
ぼくは社会人になってすぐにこのことに気づいた。
「人生を楽しむのに必要なのはお金より、時間と仲間」
これはいまも座右の銘にしている。