「カイゼン」の裏に人間尊重あり

いまやトヨタは世界で一番の自動車メーカーといってもいいほどの
業績を挙げていますが、中でも有名な「カイゼン」という言葉が
ありますね。
カイゼンというのは、ホワイトカラーの中でもエリートたちが
生み出した、合理的な問題解決の方法だと思っていましたが、
全然違いましたね。
トヨタマンの話を聞く機会がありましたが、「カイゼン」は現場の人たち
の地道な取組みなのだとはじめて理解できました。
生産が急激に拡大していく中で、誰がやっても同じようにつくれること
を突き詰めていったのが、トヨタの生産方式であり、「カイゼン」だった。
もう本当に地味で地道なことの繰り返しをずーっとやってきた。
その根底にあるのは、ミスした人を責めるのではなく、
原因を追究しようとする、その姿勢です。
トヨタは人間尊重だというんですね。
新人が入ってきたら、「標準は1分に10個つくることだけど、
6個でもかまわない。足りない部分はベテランがカバーするから」
というのだそうです。
できない人も一緒につくる。みんなでカバーする。
ミスを憎んで、人を憎まず。
人間尊重はそういうことなのでしょう。
そうした雰囲気が職場の活力を生むというのです。
なるほどです。
どこの会社にも通用しそうな話ではありませんか。